紫地段鋸歯繋ぎ文様花織衣装

  • 2019.04.05 Friday
  • 15:48

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本格的な春到来、花笑みの季節ですね。
我が家もチューリップが咲き始めました。

去年より取り組んで参りました復元の布を
無事に納める事ができ、ほっと安堵しているところです。
拝聴できずに残念でしたが
先日は染織復元プロジェクトを総括されている宮城奈々さんにより報告会があったようです。
今回の復元は、国宝・琉球国王尚家関係資料の一つ
「紫地段鋸歯繋ぎ文様花織衣装」は琉球最後の国王「尚泰王」が着用されたものです。
花織表地は恩師である祝嶺恭子先生はじめ祝嶺織物研究所の皆さま、及び首里織の皆さまが制作され
私はその裏地(素材はwool)制作を担当させていただきました。
今後も残っていく仕事になりますので、このうえなく緊張し震える手を抑えながらの作業でした。
過去の琉球の染織衣裳の中に毛織物があったなんて
平織ですが毛羽立ちなく綺麗に織るにはやはり技術が必要で
経・緯共に手紡ぎ単糸が使用され高密度で織られており
改めて先人たちの技術の高さ
また、花織のモダンな文様・配色ですがとても品格があり感嘆いたしました。

地元の沖縄を離れてから随分と時間が経ち
布の制作といっても伝統とは程遠い事をしているので
当初はやるべきなのかどうか戸惑いとても悩みました。
思えば、染織の道を選んだとき、両親はじめ誰も喜んだ者はなく
決して許してはくれない進路でしたので風当りはとても強く
心の隅にはいつも、後ろめたい事をしているのではないかとトラウマとなって苦しめられました。
そういう意味では、両親たちの世代(方言札世代)は
もしかしたら、琉球が辿ってきた歴史の弊害、犠牲者なのかもしれないと思う今日この頃です。
私の世代でさえもそう感じてきたのですから
諸先生方、先輩方のこれまでのご苦労を考えますと
そんな中でも道を切り開いてくださったことが感慨深く頭が下がる想いでいます。
復元作業を進めていく中では少し悪戦苦闘する部分もありましたが
織り上げたときには熱く込み上げてくるものがあり
と同時に何とも表現し難い幸せな気持ちにもなりました。
やっと自己のアイデンティティーを取り戻せたような、心のリハビリをしたような…
自分を振り返る意味でもとても大切な時間となりました。

古琉球の歴史、独自の王国の存在、文化とはどのようなものだったのでしょうか?
歴史を見直し、受けとめること、それが現在の基地問題にも繋がり
明るい未来への一筋の光の一つとなって導いてくれるのではないかと確信しています。
散らばった小さなカケラを拾い集め繋げていく
多くの失われた文化遺産の復元研究・作業には
膨大な時間がかかりとても大変な長い道のりだと思いますが
今後の沖縄にとっても、大変意義があることだと思います。
少しでも関われました事を幸せに思います。
今年度に縫製されるそうですので、仕上がりがとても楽しみです。

 
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